日常とSNSと距離感

朝3時半、やけに早起きしてしまった。アラームは4時半だったが。

昨夜は19時頃に布団に入り、スマホで動画を見ながら、なんやかんや20時には眠りに入った気がする。ということは、7時間は寝ているのでまぁわるくない。3時半に起きたって、特に問題はない。

先日不機嫌な自販機の話をしたのだが、もう機嫌は直ったようだった。雨は関係ないらしい。

ただ、白状すると「しばらくあそこの自販機では買わない」と決めておきながら、その翌々日にぼくは試みてしまった。”目の前”という距離感の誘惑はすごい。そんで、出てこなかった。まだ不機嫌だった。

そんなことも含めて、ついにうちの目の前の自販機は機嫌を直したようだった。雨はとくに関係ないらしい。今日は昼から雨が止むらしい。よかった。

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2016年8月、インスタにストーリーの機能が搭載された。スナチャ(Snapchat)のパクリやん、という声もお構いなしにその巨大なSNSはみんなが好き(であろう)機能を取り込んできた。

このあたりからぼくのSNSライフは加速していったように思う。

「どうせ消えるんだし」という特性が、ぼくにどんどんどんどん写真を撮らせた。朝の空、散歩中に気になった物体、食事の写真、気になったニュース、「なにか撮れるものはないか」とぼくの現実はどんどんストーリー化した。

Youtubeをはじめたのが2017年だったから、このときは単に「SNS楽しい!」という感じだったんだと思う。併せてツイッターにも投稿しつつ、あと当時はフェイスブックも今より使っていたと思う。

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このSNS没頭時期を経て、その反動なのか、疲れたのか、友人と会うときには「SNSに投稿しないぞ」と思うようになっていった。おれの人生はデジタルにはないのだ、この現実を噛みしめるのだ、とでも言うように。

この感覚はだいぶ薄まっているが、まだそこそこ残っている。誰かと過ごしているときに「SNSに発信する」という名目で写真を撮ることに抵抗感があったりする。最近は「記録としてはいいなぁ」とは思っている。

この感覚を他者に強要するというのは全くなく、目の前で友人がSNS用に写真を撮っていても「いいねいいね」という感じである。

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たぶん、SNSに自分の日常を切り売りすることに疲れていったんだろうなと振り返ると思う。

最初は”切り売り”なんて感覚はなかったが、投稿して反応をもらって、それがうれしくて、でもそれを続けていくと「投稿→反応→うれしい」というサイクルが飽和点を迎えて、「ん?なんだこれは?」と脳が迷子になっていった。

それで「おれの日常はココにあるんだ。SNSにはねぇぞ」みたいな反骨精神のような気張りモードになって、あげくには「写真を撮ると魂を抜き取られるのでは…」という思考が2秒くらい脳に出現した気もする。

いまは「撮りたいと思ったら撮ればええ。気分じゃなかったら、別に撮らんでもええ」という当たり前のような感覚に近づいているように思う。何度かサイクルを経験して「好きにやったらええねん」という感覚を手にしたのかもしれない。

数字を叩き出して承認欲求を満たすというのは無限ゲームであるので、そこを卒業したい気持ちもある。たぶん、まだ卒業しきれていない。そもそも卒業できるのだろうか。

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最近はポッドキャストだったりブログだったりの運用方法は「たくさんの人に聴いてもらう、読んでもらう」という感じではなく、自分のための記録をメインの目的としつつ、そこからにじみ出たものをキャッチしてくれる人がいれば、それが一人でも二人でもうれしい、という感じ。

これが「もっともっと!100人に読んでほしい!」と欲求が増大していないところに、ネットとの心地よい距離感を見つけつつある自分がいるのかもしれない。

ブログの文体についても「〜なんですよ」と話し言葉にしたほうが読みやすいのはわかっているが、あえて「〜である」に近い書き言葉にしているのも、自分なりの距離感の保ち方だと思う。

一番の難関はなにかのきっかけでバズったりしたときである。そのとき、ぼくの中で薄まってきている「もっともっと魔神」が顔を出してしまうのか、顔を出してもすぐに引っ込むのか、そもそも顔を出さないのか、そこはゾクゾクする。

まぁ、そのときはそのときで「好きにやったらええねん」である。

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さて、ずいぶんと早起きをした関係で、出発までまだ2時間もある。今週はどんな映画を観に映画館に足を運ぶか、選ぼうではないか。ワクワク。

※サムネは以前のフォトウォークで撮影したもの

yoshikazu eri

当サイトの運営人。大阪生まれ千葉育ちの87年生まれ。好奇心旺盛の飽き性。昔は国語が苦手だったが『海辺のカフカ』を2日間で読破した日から読書好きに。気づいたら2時間散歩している。

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