上機嫌のコーキくん

今朝書いたっていうのに、なんだっておれはまた書いているのだろう。なんとなく、1日1個まで、と決めていたのだろう。『月と散文』『ボッコちゃん』をもって書店のレジに向かっていくなか、心がゆっくり、暖かく伸縮しているように感じた。おれの好奇心、ゼルダ以来のステップをはじめようとしてるかも。

ブログを書き、動画を撮り、音声を録り、いくつかの手段を試してきて、また「書く」に戻ってきている。こうして戻ってくるのは初めてのことではない。ただ、今回はちょっと様子が違うように感じる。

今までの「戻り」というのは、「やっていたことを、またやる」というような感じだった。それは、以前好きだった森を再訪して同じルートで楽しむ、というのに近かった。今回は、好きな森にあって視界にも入っていたのになぜか認識せず、立ち止まって寄ろうとしなかった池がやけに輝いている、そんな感じかもしれない。

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2週間ほど前だろうか、おれの脳はインプットを拒んだ。読書後のObsidianのメモが億劫になった。そこでインプットをやめるのではなく、「小説」「文学」にシフトしてみた。好奇心の気分転換である。

小説を読む筋肉がおとろえているだろうと想像し、とりあえず芥川賞受賞作をターゲットに今朝5冊目を読み終えた。まだまだ小説は読みたいし、エッセイも読みたい。ショートストーリーも読んでみたい。好奇心の気分転換、どうやらうまくいっているみたいだ。

そして、すでにキャパを超えている自宅の本棚を整理することなんてもう無理だ、と途方にくれてみる。今まで小説が本棚を占めていたスペースというのは、せいぜい10%くらいだった。3軍くらいだったジャンルが、1軍にあがろうとする気配を感じる。ちょっと本棚の整理は、放棄したい。

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とはいっても、あんまり期待しちゃうとあれなのである。あれ、というのはなんだろう。理性だろうか、落胆への対策だろうか。ふむ。ちょっとしばらく、好奇心を擬人化してとらえてみたい。コーキくんと名付けよう。コーキくんが機嫌よさそうにしているのを今日感じたから、おれも機嫌がよいのである。そのままこうやって書いちゃってる。いいじゃないか、ねぇ。

Re: 長く、短く。

「ホップ、ステップ、ジャンプ」という文面を読んで、「ジャンプをジャンプンにさせてくれ」と思った。こうやってお互いに書き合っているのを、強引にも、そして勝手にホップ、ステップ、ジャンプと言い換えるのであれば、おれがその日中に返しちゃうことで飛び立とうとしていたジャンプを「プン」と着地させちゃったっていいじゃないか、と思ったのかもしれない。ときにはプーーーンくらい伸びたってまったく構わない。今日はプンさせてもらった。

自転車のこぎ出しはちょっとだけペダルが重い、かぁ。3月に退職してから久しぶりにはじまった「書く」冒険は、そろそろ「こぎ出し」が終わり「走り出す」のかもしれない。この「書く」という世界には、おれを惹きつける魔力がやっぱりあるみたいである。

「破天荒」という言葉をお守りに、ちょっとふざけて、勢いにのせて、尿意を我慢しながら(そろそろ限界だ)、プンと書いた。おれはやっぱり、書きたいのだ。コーキくんの機嫌をとりながら、この先の景色をちょっとみてみるのもいいかもしれないと、強く静かに思いたい。

※サムネはUnsplashより

yoshikazu eri

当サイトの運営人。大阪生まれ千葉育ちの87年生まれ。好奇心旺盛の飽き性。昔は国語が苦手だったが『海辺のカフカ』を2日間で読破した日から読書好きに。気づいたら2時間散歩している。

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