コンクリートに集まるダンゴムシ

早朝のダンゴムシ

ぼくは毎朝6時くらいに近所の公園にいくことを習慣にしているのだが、たまにベンチにダンゴムシが集まっていることがある。今まで何度か見かけているが、その度に「すまんな」と数匹動かし、座る場所を確保している。

コンクリートに集まるダンゴムシ

この現象にでくわしたとき、僕の頭に浮かぶのは、「寝ているのかな?」ということであった。調べてみると、どうもそうではないらしい。

なんと、コンクリートをかじってカルシウムを摂取しているっぽい。ぼくと同じような疑問を知恵袋にあげている人がいた。その回答の一部を引用する。

ダンゴムシは分解者としての側面が強い動物で、生きた植物以外に落ち葉や動物の死骸などを摂取しますが、コンクリートに含まれるカルシウム成分も摂取します。写真のダンゴ虫はカルシウム摂取のために集まっている可能性が高いです。

Yahoo!知恵袋の回答より引用

この回答には、さらに補足でダンゴムシにとってのカルシウムの重要性について書かれていた。彼らダンゴムシにとって死活問題であるカルシウムを、コンクリートベンチをかじって摂取している光景だったのである。

もちろん、この回答者は昆虫学者ではないかもしれないし、もしかしたらこの行動には他の理由があるのかもしれない。ただ大事なのは、「ダンゴムシは寝ているわけではなかった」ということである。


よくよく考えてみるとこの状況は、天敵にとって丸見え状態である。

ダンゴムシの天敵には鳥やアリ(人間も)がいるそうだが、その天敵からすると、このベンチは餌ボックスと化していることになる。そんなリスクを背負ってまでダンゴムシが無防備に寝るとは考えられない。

じゃあいつ寝ているのか?という疑問も浮かぶのであるが、人間のように毎日同じ時間に眠って、というよりは、昆虫は「寝たいときに寝る。餌を探している、食べているとき以外は寝ている」という情報もあった。なので、毎朝こうして同じ場所(ベンチ)で同じ時間帯に集まって寝ている、というのは考えにくい。


またこうして身近な疑問がひとつなくなった。たまに見かけるこの光景、何度か「ふ〜ん」とスルーしていたのだが、こうして調べてみることでのぼくの予想の的外れ感。

だいたいほとんどのベンチに密集しているので、朝の至福の一時を過ごしたい僕としては、これからも数匹動かしてベンチに座らせてもらう。「食事中にすまんな」と思いながら。

yoshikazu eri

当サイトの運営人。大阪生まれ千葉育ちの87年生まれ。好奇心旺盛の飽き性。昔は国語が苦手だったが『海辺のカフカ』を2日間で読破した日から読書好きに。気づいたら2時間散歩している。

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