現時点で5154日間、14年間作品をネットに放出し続けているBeeple(ビープル)という人物がいる。最近この人のインタビューを2つ聴いてみた。「継続は力なり」とは言うけれど、14年間はものすんごい。
主に3Dソフト(CINEMA 3D)を使用したデジタルアートを描き続けている人物で、公式サイトではその全記録を見ることができる。初期は手書きであったが、いまではこのようなアートを毎日(!)つくっている。
どういう気持ちで継続しているのか
作品のクオリティはすごいとして、個人的に気になったのは、14年間の継続ってどんな気分なのだろう、どんなメンタルでやってきたのだろう、ということ。これについては、冒頭の2つのポッドキャストで詳しく話していた。
まず、「そんなに毎日描いてネタ切れしないのか?」という質問に関しては、「するよ。俺はネタストックを作れるような人間じゃないから、もう毎日なんとかひねりだして描いてる」ということだった。PinterestやTumblrを眺めたり、たまたま近くにあった物の形であったり、毎回必死に探しているそう。
さらに「今日はダメかもしれない!と思ったことは?」に対しては、「一度、ネットの”投稿”ボタンを押したかどうか不安になって、その日は1日最悪のメンタルだったよね。時間ができたときにチェックしたら投稿しててホッとしたけど」という回答。
14年間も継続しているというと、元々の精神力がすごいのかなと思ったのだが、回答は共感できるような内容でもあり、でも歯を食いしばって続けてきている精神力がすごすぎる。
「いつまで継続するの?」に対しては「ここまできたら、もう死ぬまでだね」と。うわぁ。
なぜ3Dアートなのか
これついてはそこまで情報を調べられていないけど、どうやらコンピューター・サイエンス(情報科学?)を学んでいるときにあまり興味が持てず、3Dアートに関心が移ったようなことを言っていた気がする。間違ってるかもだが。
スタート当初はウェブデザイナーとして働いていたそうで、しかも1日2時間も作業すれば十分な仕事内容だったこともあり、作品作りの時間がたっぷり作れたそう。
さらには、インタビュアーが「自信作はある?」といった質問をすると「ないかな」と回答。14年間継続してどんどんスキルは上がりながらも「まだまだ勉強すべきことがあるよ」と自分の作品に溺れない貪欲さがあった。
映画制作会社で有名なピクサーでは、水の形状だけをつくる作業だけをフルタイムでする人がいるそうで、3Dの世界はほんとに深いということであった。
なにか作品を毎日つくっている理由というか、信念でもあるのだろうか、と思っていたのだが、インタビューを聴くと、スタート時の「これに興味があるからやってみよう」というものはあったものの、あとは今まで14年間無心になって継続しているような印象がある。
これは常々思うのだけど、「毎日作品を1個つくる」のスキルアップパワーはすごい。1つの作品を1ヶ月かけて年間12個つくるよりも、毎日やって年間365個つくるほうが学ぶスピードが桁違い。わかってはいるが、これが実行できる人っていうのはすごいなぁ。
パソコンに以前ダウンロードしたBlender(無料3Dソフト)が入っているから、ちょっと触ってみようか。
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