来月初に、親知らずを抜くことになった。最後の1本である。あまり記憶ははっきりしていないが、親知らずは何度か抜いた経験がある。ぜんぶで4本となると、3本は抜いているということである。
先日、下の左奥の歯茎が腫れていた。以前歯医者でもらったレントゲン用紙をチェックしてみると「親知らずのところじゃん」となった。念の為に翌々日に歯医者にいってみたら、「原因は確実に親知らずですね。今後も定期的に腫れるかもしれませんから、抜歯の決意ができたらご連絡ください」と言われてしまった。
善は急げである。ん、使い方あってるか?まあいい。どうせいつか抜くなら抜いちゃえ、だ。とはいっても、あれは痛いんだよなあ。抜歯作業中は麻酔で痛くないとはいえ、ゴリゴリやられるし、なにより終わったあとの鎮痛剤の効果が切れたあとの痛さといったら、、、ああ、緊張する。最後の親知らずだ。もうすこしでグッバイ、親知らず。
そういえば歯科医に「抜歯」と言われたとき、おれの頭は「抜糸」を浮かべ、「なに!?さきほど掃除と薬を塗っていたときに縫われていただと!?いつの間に!?」と脳内でスパイファミリーの音楽が一瞬だけ流れた。
なにかを毎日やるというのは、おれも今までちょくちょくやってきた。そうそう、こわいのはそれが途切れたときなのである。
対策として見つけたのは、過去ポメラに書き溜めてきたものを、編集してアップするという方法。ストック文章をうまく活用しつつ、ついでに過去に書いてきたものを読み返すこともできる(自分が書いたことでも時間が経つと忘れている)。
以前ツイッター(もう”現X”とか”旧ツイッター”とか書くの面倒になってきた)かなにかで、「ボラティリティ」という単語がでてきていた。資産運用の文脈で語られていたと記憶している。市場の価格変動の大きさを意味するらしい。
その流れで、毎日なにかを習慣的にやることでボラティリティがなんたらこうたら、という話があった。ああ、まじでうる覚えでである。なんだって書いちゃってるのか。
要は、である。なにかを毎日やることでのリスクという話だった気がする。それは自分だけで完結するものであったり、他者を巻き込むものであったり。「常にこれがある」という状態をつくると、それがなくなったときに過敏反応しやすいという話だった気がする。
おれはいまは毎日やっていることと言えば、生存の必要なものをのぞくと公園(or ベランダ)くらいのものである。個人のプロジェクトでやっている作業もあって、それも結果的に毎日となっているけど、「毎日やるぞ」と決めているわけではない。
とはいいつつも「やるか」と毎日なにかをはじめることもあるし、それを抑えるのもなんか違うなとも思っている。ここはむずかしい。ボラティリティが資産運用では「価格変動率」であるなら、これを習慣に重ねてみると「熱意変動率」ということだろうか。うーむ。
— ☕️ —
数年前にポッドキャストで音作りの学び風景を発信していたのだけど、半年でとまった。それまでは毎日5時起きをして収録していた。「やるぞ」とやっていた。とまったのは、ゴールデンウィーク中に収録を休んだ直後だった気がする。いろいろな要因はあるが、「毎日やるぞ」と決めて半年ほど続いたことでの肥大化したエネルギーがぷつんと途切れたことによる心理的影響も少なからずあったのだろう。口では「まあ、たまに休むかもしれませんけど」と言っていても、自分の中では「毎日やるぞ」と変に気張っていたのかもしれない。
このあたりの話は、こうやって書くよりもかなり複雑な話になるんだろうと思う。「毎日やる」の熱量とか手間とか、その意義とか、やるタイミングとか、さまざまなバランスだろう。最近こうして書いてきた気づきを含めて考えてみると、「毎日やるぞ」はちょっときけんで、「やるかあ」「やってみっか」くらいがボラティリティをおさえる上でちょうどいいのかもしれない。「ぞ」に含まれた気張り。そう考えてみると「ほぼ日」の「ほぼ」ってすごいよなあ。
p.s. 宮台さんのルポ本は確かにおもしろそう。最近の本なのか。『不適切にもほどがある!』はおれもつい最近知ったから、気にはなっている。タイトルだけでは普段観ないであろうネーミングなのだけど、内容をきいたら興味がわいた。 おれは最近、東野圭吾の『ある閉ざされた雪の山荘で』を読み、このあとは森博嗣の『すべてがFになる』がひかえている。その間の小休憩として『お金は君を見ている』を読み終わり、いま『集中力はいらない』を読み途中。テッド・チャンの『あなたの人生の物語』も読みたいし、『アルジャーノンに花束を』も読みたい。ちょいと小説欲が上昇中。 スパイファミリーも残すところ、あとエピソード1つである。ヨルさんが強すぎてかっちょいい。アーニャかわいい。さっきエピソードを「エピソーソ」と誤字ってしまったが、エピソーソ、わるくない響きである。
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