津田式手押しポンプ

コンビニ横の井戸ポンプ

路上観察の記事、1本目ということでゆるく書いていきたい。初回は、コンビニの横で見かけた井戸ポンプである。

この日は自転車で30分ほどかけて神社を目指していた。11時半頃、神社に着く直前にデイリーヤマザキを見つけ、「おにぎり1個くらい食べておくか」と寄った。

店内はとても簡素な商品ラインナップで、おにぎりコーナーには残り3つしか残っていなかった。たしか高菜、梅、おかかであった。高菜おにぎりをレジで購入。

「神社に行く前に食べちゃおう」とコンビニ横に移動したときに見つけたのが、今回の井戸ポンプである。

ひと目で「井戸かな」と思ったのではあるが、「津田式」という表記が気になり、3枚ほど写真を撮っておいた。

津田式とは

ネット上で「津田式井戸ポンプ」「津田式」などと検索してみると、いろいろと情報がでてきた。

どうやらこのポンプは、株式会社津田式ポンプ製作所の商品らしく、その創業者のウィキペディアページも出てきた。

1921(大正9)年、津田喜次郎は手押しポンプ「津田式ポンプ」を考案し、広島市中区錦町6にて津田式ポンプ製作所を創業した。

Wikipediaより引用

創業者の津田喜次郎(つだ きじろう)は、広島県でこの会社を創業し、ウィキペディアによると、地下水に含まれる塩分を薬品を使用せずに除去するポンプで特許を取得したらしい。

この会社はすでに倒産したそうだが(長女が継承する形で別の会社を創業)、数々の名器とも言われるポンプを製造してきたそう。

津田式ケーボー号

どうやら、ぼくがコンビニで見つけたポンプは、(おそらくだが)「津田式ケーボー号」と呼ばれるらしい。おそらく右側の長い棒で地下水を汲み上げ、その水が左側からでてくる、という仕組みだと思う。

ただ、右側の棒が針金で補修されていたり、全体のサビがひどかったりと、現在使われてはいなさそうである。

このケーボー号は現在でも取り扱っている業者があるようだが、生産は終了しているのか「20年以上の長期在庫品」「交換パーツがない場合がある」などと補足されている。

業者のページには「大臣認定」「1汲みで1リットル」「黒い戦艦」などとキャッチフレーズが追加されていて、現在の井戸ポンプ業界については知識がほぼないが、なんとなく、当時はもちろん、いまでもその品質、耐久性の高さが買われている雰囲気を感じた。

このポンプを見つけた日は、まだこのサイト立ち上げ前の時であり「記事にしよう」などという発想はなかったので、ぱぱっと写真をメモ代わりに撮って、「へ〜」と思った程度である。振り返ると、もうちょっと色々な角度の写真を撮っておけばよかった。

ただ、こうやって街中で見かけた「なんだこれ?」というものについて、ネットで数分調べてみるだけでも、こんな情報がでてきて「世の中は知らないことにあふれているな」と感じるばかりである。

将来的に「井戸を掘ろう」ということがあれば、また津田式について調べることがあるかもしれない。

yoshikazu eri

当サイトの運営人。大阪生まれ千葉育ちの87年生まれ。好奇心旺盛の飽き性。昔は国語が苦手だったが『海辺のカフカ』を2日間で読破した日から読書好きに。気づいたら2時間散歩している。

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