2012年7月、バックパッカー旅中のこと、インドのリシュケシュという街でパンチャカルマという治療コースを受けたときのことだった。このときから、閉所が恐くなった。いわゆる、閉所恐怖症かもしれない。
パンチャカルマの詳しい話は昔のブログに書いているけど、14日間コースの終盤、13日目のAkswi Tarpanというトリートメント中に事は起きた。
片目ずつオイルを流し込んで、しばらく瞬きをして目を洗浄するというものなのですが、ここで問題が発生。最初の左目が終わる頃くらいに、急にこの状態が怖くなり、「ちょっと休んでいいですか?」と休ませてもらうことに。
自分でもよく原因がわからなかったのですが、おそらく生地で目が覆われ(視界が一部閉ざされる)、液体の中で瞬きをしていることで、溺れているような感覚になった、という点に加え、仰向けの状態で頭が固定されることで、身動きが取れない状態を過剰連想してしまい、恐怖が増幅されて若干のパニックに陥ったと自己分析しています。若干、閉所恐怖症の傾向があるかも。
ただ、片目だけやらないのは、バランスが悪く、「精神的にもよくないから」という理由で、踏ん張って短いバージョンで右目もなんとかクリア。
昔の旅ブログ記事より引用
この直後は、移動で車やバスに乗るときも発動しそうになった。だんだんとこの感覚は弱まってきたのだが、いまでもたまに「やばいやばい」と発動するときがある。
例えば、マッサージ店のベッドの穴に顔をうずめているとき。30分ならいいが60分コースだと、残り15分くらいで「やばい」となる。あとは一定時間正座しないといけないときとか。要は、「身動きできない。してはいけないんだ」と思うと発動する。
といってもこれは軽度なもので、パニックになるほどのものではない。ただ相当焦る。
それで最近、ひさしぶりにまた発動したのだが、この状況というのがマジで意外だった。それは、数年ぶりに『夢のカリフォルニア』をみていたときのこと。
懐かしいのと泣けてくるのとが合わさり、目にじわじわと涙がたまっていった。このとき、閉所恐怖症的な感覚に。最近泣いていなかったのもあるが、これは「まさか」である。これはもう「閉所」と言えるのかどうか。
このときは結局、うるっときながらも閉所発動で「やばい」となり、涙はおさまることとなった。思えば、きっかけがインドでのあの経験で、あれは片目に油のような液体をためたことで溺れてるような感覚になったのがあった。今回は、自分の涙で溺れそうになったのかもしれない。
という感じで、ぼくにはちょっとした閉所恐怖症がある。「やばい」となっても「大丈夫だぞ、大丈夫だ」と言い聞かせることでおさまることがほとんどだから、メンタル的なものだと思う。
ただなんか、これは治るというよりは、これからもこれに付き合っていかないとな、という感じ。
インドでの体験より前にレーシックを受けたことがあるのだけど、今の僕からしたら「よくあんな怖い手術やったな」と思う。視力が戻って最高ではあったが、タイミング次第ではやばかっただろうに。
Leave a Reply